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【海外一人旅】タイ・アユタヤで所持金0になって絶望した話

2022年9月13日

今回は、初の海外一人旅で絶望した話を書いていきます。

結論から言うと、タイの「アユタヤ」という地域で所持金ゼロになって宿泊先に戻れなくなりそうになったという話。

簡単に「アユタヤ」の説明をすると、「アユタヤ」とはタイの中心街「バンコク」から電車で約2時間ばかし離れた郊外にある地域です。
1350年~1767年までアユタヤ王朝として栄華を極めた古都で、今は遺跡としてタイでもメインの観光地となっています。

本当にあと少しのところで、バンコクから遠く離れたアユタヤで「No Money」「Game Over」になるところでした。

それでは早速、所持金ゼロになって絶望するとともに、最終的にどうなったのかという旅行記?体験記?失敗談?をつらつら書いていきます。

なお、今回はお役立ち記事には見えませんが、これから海外一人旅をする人にとってはかなりためになる経験談だと思うので、WEB上にアップしました。ぜひご覧ください。

※普段は「です」「ます」調ですが、今回だけはち旅行記感を出すために「だ」「である」調で書いていきます。あしからず。

タイ・アユタヤで所持金ゼロになりゲームオーバーになりかけた

タイ・アユタヤで所持金ゼロになりゲームオーバーになりかけた

まず、朝出発した時点では、3000バーツ(約11,500円)近いお金を所持していた。
「まあ、10,000円近いお金を持っていれば、1日持つだろう」
特に下調べをせず、軽い想定で宿を出た。

しかし、この想定が不運を巻き込むことになるとは知る由もなかった。

いざ、タイ・アユタヤ遺跡へ出発

宿を出発したのは朝9:00過ぎ頃。

まずは新型コロナウイルスの陰性証明書を取得しに、DYMクリニックという病院へ。
日本の水際対策で、出国の72時間前以内に陰性証明書を取得していないといけなかったため、昨日陰性証明書を受けたのだ。
そして、10:00頃無事に陰性証明書取得。これで帰国できるぞ。朝からハッピーだ。

そして、すぐにアユタヤへ向けて出発。この時点ではまだ2800バーツ(約1万円ちょっと)くらいは持っていたと思う。

Bang Sue(バーンスー)駅からAyutthaya(アユタヤ)駅へ

DYMクリニックを出発して、MRTや地下鉄を乗り継いで、Bang Sue(バーンスー)駅へ到着。

Bang Sue(バーンスー)駅からAyutthaya(アユタヤ)駅へ1

この駅から1本でアユタヤ駅に行けるのだ。

まずは乗車券を購入。
出発まで30分くらいの余裕があったため、ベンチで昼食を食べたり、行き交う外国人を見たりして、だらだら過ごした。

ようやく電車が到着し、乗り込んだ。

Bang Sue(バーンスー)駅からAyutthaya(アユタヤ)駅へ2

画像のとおり、かなり古め&汚め。空調も効いていなかったし、割りときつかった。

2時間もあったので、本を読んだり、うとうとしたりしてなんとか過ごした。

そして,ついにアユタヤ駅到着。このときお昼の13時くらいだった。
この時点で電車代とご飯代で2400バーツくらいなってたかな。

さあ、ここからが本番である。

ついにタイ・アユタヤで所持金ゼロに。

ついにタイ・アユタヤで所持金ゼロに。

駅を出るとありとあらゆるおっさん、おばさんが話しかけてくる。
タイの観光地ならではの、トゥクトゥクの勧誘だ。

ただ、自分はそれらを避けて、路地を歩き進めた。
というのも、自分の目的はレンタサイクルだったからだ。
レンタサイクルで街並みを楽しみながら、名所を自由に回っていこうというのが元々の計画だった。そもそもこっちのほうが安上がりだし。

ということで、レンタサイクル屋に到着し、店員に「レンタサイクルよろー」と話しかける。
すると、店員は「どうした兄ちゃん、今日はレンタサイクル全部貸し出しちゃったぜ」と返答。

「えぇ…、マジかよ。やばいじゃん。」
というのも、他にレンタサイクルらしきお店はないのだ。

トゥクトゥクおばさんとの出会い

レンタサイクルはないけど、バイクはまだ残っていた。

じゃあバイク借りてみるかと思い、他のお店で「バイクやトゥクトゥクどうだい?」と勧誘しているおばさん(以下、トゥクトゥクおばさん)に「バイク借りれる?」と聞いたら、「免許ないとだーめよ」と言われた。

じゃあ、トゥクトゥクしかないじゃないか。
多分日本の普通自動車免許だったら乗れるバイクだったんだろうけど、タイで原付バイクを運転する怖さもあったし、「日本の免許証には原付の免許も含まれてるんだぜ」ってことを英語で話せなかった。
なので、仕方なくトゥクトゥクおばさんのトゥクトゥクで案内してもらうことにした。

つきつけられた値段が以下の通り。
「1時間あたり300バーツ、それを4時間回るから1200バーツ。」

いや、高いわ。
「1200バーツはきついっす」と軽く交渉すると、結構簡単に1000パーツまで下げてくれた。

でもアユタヤは割と広いので、効率的に回るためにはちょうどいい値段なのかもしれない。ということで、値段を先払い。
ここで、所持金1400バーツ(5,000円ちょっと)くらい。

最初の遺跡ワットヤイチャイモンコンへ

いざ、トゥクトゥクおばさんとともに出発。
最初はワットヤイチャイモンコンという遺跡?へ。

最初の遺跡ワットヤイチャイモンコンへ

遺跡に到着後は、30分くらいで遺跡全体を回った。
古代の遺跡がこんな状態で残っていることに感動。なんかインディ・ジョーンズになった気分だ。

そして、トゥクトゥクがある駐車場へ戻る。
戻った時にトゥクトゥクおばさんがこういった。

「お兄さん、象は乗りたくないかい?」

たしかにアユタヤの名物でもある象乗り体験。
結構乗りたいと思ってたから、「乗る」と即答した。

けど、ここが運命の別れ道だった。この時で1,300バーツ(5,000円弱)だ。

象乗り体験へ

トゥクトゥクおばさんに連れられ象乗りが体験できる場所へ到着。

係の女性に連れられ、象乗りの説明を受ける。

そこでわかったのが、なんと象に乗るのは1500バーツかかるとのこと。
た、高い・・・。
まあ、象乗りの相場知らんから高いのか安いのかもわからないけど。
でも、感覚的に高く感じた。

そして、いざ払うとなったときに気づいた。
手元には1,300バーツしかない。足りない。
ただし、クレジットカードを持っていてきたのでコンビニに寄ればATMのキャッシングでお金をおろせる。

ということで、トゥクトゥクおばさんのいるトゥクトゥクへ戻り、事情を説明。
「お金が足りないんだけど、クレカあるからコンビニ寄ってもらえればATMのキャッシングでおろせるわ」
と言ったら、トゥクトゥクおばさんが
「200バーツ貸してあげるからとりあえず行ってこい」
と言い、200バーツを貸してくれた。

ということで、お言葉に甘えて200バーツ借り、象乗りの代金を支払った。

そして、いざ象乗り。
ただ、乗った瞬間にある疑念が湧いたんだ。

象乗りの最中に自分の大失態に気づく

象乗りの最中に自分の大失態に気づく

象に乗った瞬間だ。ある疑念が湧いた。
「あれ、今財布にあるクレカにキャッシング機能あったっけ、、、?」

突然の焦り。やばい。
しかし、象はすでに歩みを進めている。
かと言って「引き返して料金返して」とも言えない。

とりあえずネットはつながっていたので、象に乗りながら今持っている楽天カードにキャッシング機能があるかをチェック。
そしたら、なんと機能がついていなかった。
やばい。まじやばい。

じゃあ、苦肉の策だけどキャッシング機能の申請しよう。と思い、楽天カードのページからキャッシングの申請画面へ。
しかし、申請画面に着くと注意書きにこんなことが書いてあった。
「利用額増額申請から6ヶ月以内の場合は申請できません。」

そして、思い出した。
「あれ?4月ぐらいに増額の申請しちゃったぞ、、、。」
やばいやばいやばい。
もうクレカを使って打開するのは完全に無理になった。
(冷静に考えると即日申請が通るとは考えられないが、、、このときはまじで焦ってた)。

じゃあどうする。
そうだ!利用したトゥクトゥクは1時間あたり300バーツ。
今のところ約2時間の利用だから2時間分の600バーツ使っていることになる。
なら、ここで切り上げて先ほど支払った1000バーツから400バーツを返金してもらう。
そして、先程トゥクトゥクおばさんから借りた200バーツを返せば、手元に200バーツ残る。200バーツあればさすがにバンコク方面へ帰れる。
これだ!これしかない!象乗りが終わったらすぐトゥクトゥクおばさんの元へ行こう。

と頭の中で考えているうちに象乗りが終わってしまった。
景色など全く記憶に残ってない。
何のための1500バーツだったんだ、、、。

まあそんなこと言っている暇もない。
とりあえずは今バンコクへ戻れるか戻れないかの瀬戸際に来ている。
死ぬわけではないけど、全く知らない海外の郊外から宿泊先に帰れないのは限りなく死に近い。

このとき、所持金はー200バーツ。

トゥクトゥクおばさんに事情説明&アユタヤ駅に帰る

トゥクトゥクに戻るとトゥクトゥクおばさんが待っていた。

恐る恐る現状を話してみる。

「さっき話した通り、まず手元にお金がないんだ。しかも、さっき気づいたんだけど、クレジットカードにキャッシングの機能が付いていなかったんだ。だからATMからお金も下ろせない。だから、ここでトゥクトゥクを終わりにして、差額の400バーツ返してくれないか。その中から借りた200バーツをあなたに返すから。そして、残りの200バーツでバンコクへ戻るよ。」
と英語が苦手な自分からするすると言葉が出てくる。
やっぱり英語上達には窮地に追い込まれた実践会話が一番なのかも。

そんなことはさておき、トゥクトゥクおばさんの返答。
「それは無理なのよ。うちのボスから返金はなしと言われてるんだ。」

言葉を聞いた瞬間、ぼくは頭を抱え膝から崩れ落ちた。
今まで現実で頭抱えた膝から崩れ落ちる人なんているのかと思ってたけど、いた。
しかもその当事者になってしまった。

そんな自分を見かねてトゥクトゥクおばさんは「とりあえずアユタヤ駅の方戻ろうか」と言ってくれた。
とりあえず身を任せてトゥクトゥクおばさんのお店に戻った。

タイ・アユタヤで人のやさしさに触れる。

タイ・アユタヤで人のやさしさに触れる。

アユタヤ駅方面に戻るまでの道中は気が気でなかった。

さすがに東南アジアでも治安が良い方のタイでも、お金がないやつがどんな扱いをされるかわからない。

怖い人が出てきて路地裏に連れて行かれていかれるのではないか。
警察を呼ばれるのではないか。

今振り返ると考え過ぎだが、このときはそう考えざるをえないくらい追い詰められていた。

だが、事態は一変する。

トゥクトゥクおばさん→聖母へ変身

トゥクトゥクおばさんが運転している間にいろいろ考えてくれたみたいで、お店に戻ってすぐこう言ってくれた。

「100バーツをあなたに渡す。つまり、私はあなたに300バーツ貸したことになる。けど、このお金は返さなくていい。300バーツ分は自分からボスに事情を説明して返してもらう。だからあなたは気にしなくていいわよ」と。

この世に本当の聖母がいた。それがこのトゥクトゥクおばさん、いや、トゥクトゥクお姉さん、いや、トゥクトゥクママだ。

まじで救われた。それならなんとかバンコクへ戻ることができる。
トゥクトゥクママありがとう!本当にありがとう!
ぼくは繰り返し感謝の言葉を述べた。

続けてトゥクトゥクおばさん改め、トゥクトゥクママはこう言った。
「そのかわり、いつかアユタヤに絶対に戻ってきなさいね。で、またウチを利用しなさい。それは約束よ。」

ぼくはすぐに「おう!当たり前だぜ!I’ll be back!!」と返事した。
I’'ll be backというセリフがこんなにハマるのはターミネーターか今回のぼくくらいだろう。

ということで、事態はすっかり一見落着。すべては聖母ことトゥクトゥクママのおかげだ。

その後、トゥクトゥクママは駅まで着いてきてくれた。
そして、バンコク行きの切符の買い方までレクチャーしてくれた。
まじ優しすぎ。

ちなみに、そのとき提示された値段は20バーツ。
ぶっちゃけ20バーツくらいの小銭は持っていたので、お金借りなくても、アユタヤからバンコクまで帰って、クレカ登録してあるGrab駆使して宿まで帰れたな、、、と思ったが、まあそんなことを言うのは野暮だ。

トゥクトゥクママは明らかに一人旅の俺を心配して、お金をくれたのだ。
それを無下にはできない。
ママありがとう!本当にありがとう!コップンカップ!

Ayutthaya(アユタヤ)駅からBang Sue(バーンスー)駅へ

Ayutthaya(アユタヤ)駅からBang Sue(バーンスー)駅へ

無事にバンコク行きのチケットを手に入れ、改めてトゥクトゥクママにお礼をいい、別れた。

ここでの唯一の後悔はママと一緒に写真を撮らなかったことだ。
「記念に写真撮ってくれない?今度戻ってきた時に見せるから」と言って写真を撮っておけばよかった。

まあいい。
とにかく、この事件によって再びタイ・アユタヤに戻ってくる口実ができた。
必ずこのアユタヤの地に戻ろう。
そして、トゥクトゥクママのトゥクトゥクに乗っていろんな遺跡を回ろう。
最後には今回借りた分の何倍ものチップを払って。

タイ郊外で所持金ゼロになって絶望した話のまとめ

タイ郊外で所持金ゼロになって絶望した話のまとめ

そして、現在に至る。
今はアユタヤからバンコクへ帰る電車の中だ。
どこの国から来たかわからない人たちと相乗りしながら、暑苦しい車内でこの記事を書いている。

最後に今回学んだことだけ記しておこう。

  • 海外旅行は常に多めのお金を持っておけ
  • 渡航前にクレジットカードのキャッシングを確認しておけ
  • 人は優しい。旅行中はもっと人に頼ろう
  • 一人旅は失敗の連続。でもそれがいい
  • 人は追い詰められたときにこそ成長する

これから海外一人旅しようと思っている人は臆せず挑戦していい。
なんとかなるから。人は優しいから。

海外一人旅は最高だ。
そして、失敗も最高だ。
今回の出来事は一人旅の本質に気づかせてくれた。

また、一人旅にいこう。

それでは、また。

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