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本記事の内容
本記事の執筆者
うぃる(@willblog13)
元大学院生(2022年3月修了)であるブロガーのぼくですが、大学院生時代、論文の探し方についてはかなり試行錯誤してきました。
実際、教授や研究室の先輩に聞いたりしてなんとか自分なりの手法を確立していきましたね。
本記事では、その経験を踏まえて論文の探し方のコツについて徹底紹介します。
この記事を読めば、自分に役立つ論文をすぐに見つけることができ、研究や仕事がはかどるようになりますよ。
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論文の探し方にはコツがいる
論文を探すのはかなり難しいですよね。
ぶっちゃけ世の中の数ある論文の中で自分の研究にマッチした論文を探すのは至難の業です。
でも、教授から「論文を読め!」と言われるわりには、論文の探し方って教わらないですよね。なので、今回は論文の探し方のコツを皆さんに伝授します。
論文の探し方のコツを知ってしまえば、自分の研究にマッチした論文を探すことは簡単になります。
今回紹介する論文の探し方のコツが以下の5つ。
- 先生や先輩に聞く
- 論文検索データベースを使う
- 先行研究の参考文献を漁る
- 専門分野の学術雑誌を読む
- 高度なキーワード検索をマスターする
それぞれ解説していきます。
論文の探し方最初のコツは「先生や先輩に聞く」
論文の探し方で「先生や先輩に聞く」が一番最初のコツです。
なぜなら、右も左も分からない状態で次に紹介する論文検索データベース等を利用しても意味はないから。
そもそもキーワードが明確でないのに論文を検索することはできませんよね。
なので、研究テーマが決まる前、もしくは研究テーマが決まった直後はまず先生や先輩にどういった論文を読めば良いのかを聞いてみましょう。
特に自分の研究の担当教授に聞くのが一番だと思います。
そして、先輩や先生から教わった論文を読めば以下のようなことが分かってきます。
- 自分の研究のキーワード
- 自分の研究に関連する知見
- 自分の研究の背景
上記の発見を次のステップである「論文検索」に活かしていきます。
論文の探し方の王道は「論文検索データベース」
論文の探し方と聞いて真っ先に思いつくのが「論文検索」。
そして、論文検索に使えるのが「論文検索データベース」です。
実際に有名な論文検索データーベースには日本中、世界中の論文があり、論文を探すのにはもってこい。
今回は世間一般的にオススメされているデータベースをぼくのオススメも混ぜつつ紹介していきます。
Google Scholar
Google Scholarは、Googleが運営する世界中の幅広い分野の学術的な文献を探すことのできる無料ツール。論文に限らず、論説、書籍、要約、法律関係資料を探すことができます。
個人的には、引用回数が表示されることがGoogle Scholarのポイントだと思っています。
つまり、その論文が他の論文にどれだけ引用されているかということがわかるので、論文の信頼度を判断しやすくなります。
ピンポイントで検索するというよりは網羅的に検索する際に使えるデータベースです。
CiNii
国立情報学研究所(NII)運営の日本の雑誌記事・論文を検索できるデータベースです。
フリーワードでの検索がメイン。「論文検索」「著者検索」「全文検索」があり、その他詳細に検索設定を決めることができます。
個人的な印象としては、実際に論文を閲覧するまでの行程がめんどくさかったり、学会抄録なども検索で引っかかってくるので、少し他のデータベースと比べると不便に感じるかなと思います。
J-STAGE
独立行政法人科学技術振興機構(JST)が運営する電子ジャーナルの無料公開システム。
下記のジャンルを中心に雑誌を掲載しており、基本無料で利用できます。
- 医学系
- 工学系
- 自然科学
- 人文科学
- 社会科学 etc…
先程紹介したGoogle ScholarやCiNiiで検索をしていると、結局このJ-STAGEに飛ばされることが多いです。
なので、ある程度検索することが絞られているなら、最初からJ-STAGEで検索したほうがいいと思います。
実際にぼくも一番利用しています。
PubMed
PubMedは英語論文を検索するための検索サイト。
無料で使用することができ、検索方法もかなり充実しています。
また、あくまで検索サービスなので、読みたい論文が有料の場合はお金を払う必要はあります。もちろん無料の論文も豊富ですが。
難点は英語論文検索サービスなので、検索する側も英語で検索しなければならないことですね。
英語がめんどくさい場合は翻訳ツール入れるなどして対処しましょう。
ScienceDirect
ScienceDirectも外国圏の学術雑誌を検索するための検索サイトです。
PubMed同様、無料で使用することができ、検索方法もかなり充実しています。
無料の論文も豊富ですが、有料の論文も存在します。
難点もPubMedと同様で、すべて英語っていうくらいですかね。
ぼくの研究室(工学系)ではPubMedよりScienceDirectが利用されているので、紹介させてもらいました。普通に使いやすいのでオススメです。
「先行研究の参考文献を漁る」のも論文の探し方のコツ
論文の探し方のコツ3つ目が「先行研究の参考文献を漁る」です。
「先生や先輩に聞く」「論文検索データベースを使う」である程度論文は集まると思います。
その集まった論文の引用や参考文献を漁っていくとたくさんの関連論文を探すことができます。
役立つなと思った論文の参考文献は自分の研究にも役立つ場合が多いからですね。
なので、自分に役立つ論文を見つけた場合はセットで参考文献についても調べてみましょう。
注意すべきこと
ただし、1つ注意点。
参考文献というのはその論文よりも前に書かれたものなので、参考文献を漁っていくとどんどん古い論文に行き着きます。
古い論文にも役立つものはありますが、総じて情報や知見が古いので、その点はしっかりと見極めるようにしましょう。
論文管理もあわせて
ここまで深ぼっていくと集めた論文の管理が面倒になるはず。
その場合は、iPad等を上手に使って論文管理をしましょう。iPadを使った論文管理テクニックを『iPadで論文を管理する方法・おすすめアプリを紹介【大学院生】』という記事でまとめました。こちらもぜひ。
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「専門分野の学術雑誌」も論文を探す上で役立つ
4つ目のコツは専門分野の学術雑誌も読むということ。
特に、専門分野の学術雑誌を読むのは、まだ研究の指針が決まっていないときや一定の分野で幅広い知見を得たいときが有効です。
一方で、自分の研究にダイレクトに関係のある論文を探す場合には不向きではあります。
ぶっちゃけ「先生や先輩に聞く」「論文検索データベースを使う」「参考文献を漁る」で論文探しは十分です。
ただ、以下のような方には「専門分野の学術雑誌」を読むはオススメです。
- 研究を始めたばかり
- 研究に関して幅広く知見を得たい
- 研究が進まなくて行き詰まっている
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絶対に知っておきたい論文の探し方のコツ:高度なキーワード検索
論文の探し方のコツとして、「論文検索データベースを使う」と書きましたが、そのときに使えるのが高度なキーワード検索。
キーワード検索の種類を知っているとよりピンポイントで検索できたりとメリットが多いです。
なので、最低限覚えておきたいキーワード検索の種類を記します。
検索の種類 | 意味 | 入力例 |
フレーズ検索 | 単語の順序が逆転しない、間に他の単語が入らないなど、フレーズが完全に一致するものを検索。 | ”brain disease” |
AND検索 | すべてを含むものを検索 | 論文 AND 探し方 |
OR検索 | いずれかを含むものを検索 | 論文 OR 探し方 |
NOT検索 | NOTの後の言葉が含まれるものを除外して検索 | 論文 NOT 探し方 |
近接演算 | 入力した言葉同士が、同じセンテンス内に出てくるもので検索 | 論文 SAME 探し方 |
必ずしもすべての論文検索データベースに使えるわけではないです。
ただ、論文検索に限らず通常の検索(いわゆるググる)のときにも使えるので覚えておいて損はないですね。
論文の読み方でおすすめなのは「落合陽一式」【現役大学院生が紹介】
「論文の探し方はわかったけど、論文の読み方がわからない!」という方に向けて論文の読み方でおすすめなのは「落合陽一式」【現役大学院生が紹介】という記事も用意しました。
この記事では、目的別に2つの論文の読み方を解説しています。
両方とも有名な教授(片方は落合陽一さん)が紹介している論文の読み方なので、かなり参考になりますよ。
ぜひ本記事とセットで読んでみてください。
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ChatGPTを使った論文の探し方(2023年3月追記)
番外編としてChatGPTを使った論文の探し方についても紹介します。最近話題のChatGPTですね。
たとえば、以下のような使い方をすれば、出典元を探すことができます。
なお、精度はまだイマイチです。普通にウソの出典元を教えてくるときもあります。
ぼくの使用感として、5割の確率で正しい情報を出してくれる感じ。
ただし、今後はもっと精度が高まり、論文の作成・検索にもどんどん使われていくでしょう。
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「論文の探し方・検索方法にはコツがいる」のまとめ
- まずは先生や先輩にどんな論文を読めば良いのか聞く
- 論文検索データベースをフル活用する
- 集まった論文の参考文献をさらに深堀りしていく
いかがでしたか。
研究を始めたばっかりの頃に立ちはだかる問題が「論文読み」。
なのにも関わらず、論文の探し方や読み方って誰も教えてくれないんですよね、、、。
なので、今回は論文の探し方をまとめてみました。
少しでもあなたの研究に役立てれば嬉しい限りです。
当ブログでは他にも論文に関する記事を書いています。合わせて読んでみてください。
» おすすめの論文の読み方
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» ChatGPTを使った論文・レポートの書き方
それでは、また。